センター通信より

ボランティア紹介


「佐世保ありの会」との出会いで「ビスケット」を

点訳ボランティア佐世保ありの会 K.N


 私と「佐世保ありの会」の出会いは、市報の『点訳講習会の募集』でした。 親との同居で佐世保市へ帰郷し、漠然と「少しでも人の役に立つ事が出来れば」とは思っていましたが、私の周りには視覚障害の人はおらず、 全く『未知の世界』です。 講習後「ちょっと面白そう」と入会して気楽に始めましたが、「触読という事」「点字にも色々種類が在る事」「点字専門図書館の存在」 「点訳は何人もの校正を繰り返し完成する事」等々、初めて知る事ばかり…。 「パソコンで点字入力し、データ通信や郵送等で校正修正し、例会で疑問点を話し合う」など初めての体験に戸惑いながらも、『点訳のルール』 を少しずつでも覚えてゆくと、結構楽しくなります。 しかしながら、約3年間コロナ禍で、毎週の例会はたびたび中断、点訳講習会も中止となりましたが現在は、講習会も再開し数名の後輩も出来て皆で、 ワイワイとにぎやかに活動しています。
 「佐世保ありの会」では、視覚障害者等へのおしらせ、佐世保市の広報誌、県議会だより、ボランティアセンターの広報紙、点字図書館への点訳本、 バスの時刻表、タクシーの車体番号シール等々、幅広く様々な『点訳』を行っています。 今年は「ありの会」が発足して50年になるようで、これを機に『簡単な年史』を作り、将来に向けての「記録を残そう」という計画もあります。 先人達の業績の上に私達の活動を積み重ねて、将来のボランティア活動の「糧」になればと思います。 また、来年には、活動拠点の「引っ越し」も控えています。少しずつ変化し進化してゆく「ありの会」の活動の変遷が垣間見られたら幸いです。 『ビスケット(微助っ人)』と言う言葉があるそうです。 「誰か」が「見知らぬ誰か」を『ささやかに助ける』、自分の出来る範囲で、無理なく続ける事が大切と思っています。 活動拠点に向かうバスの中で、少しずつ変化してゆく『街』を眺めながら、徒然なるままに。

以上