センター通信より
ボランティア紹介
私の生活の活力
音訳ボランティアを始めたのは、何か社会参加をしたいと思ったときに見た「広報いさはや」のコスモス音声訳のボランティア募集のお知らせでした。本は大好きでした。でも、音訳や音声訳は知りませんでした。何かを読むのだろう、その程度の認識でした。今考えればなんとも甘い考えでした。
そして、その中に飛び込んでいつの間にか20年が過ぎ、生活の一部になっていました。何事も同じだと思いますが、音声訳も奥が深く終わりが見えません。聞いてくださる方にわかりやすく読む、これがなかなか難しいのです。
先ずは正しいアクセント(私たち九州人はなかなか九州弁から抜け出せません)、文章の息継ぎするところ(これを間違うと意味が変わります。例=有名な大学の、先生がいる。有名な、大学の先生がいる。)、強弱(声の強さではなく、音程の上げ下げ)、読むスピード(例えば、見出し少しゆっくり、本文普通の速さで等)、他にも色々ありますが、何よりも大切な、文章と文章との間。
それらを駆使して読むのですが、耳で聞いただけで意味がスルスルと入ってくるように読まないといけません。今でも「上手に読めた!」と、思うときはほとんどありません。たまに読めたかなと思える時がありますが、まあ自己満足です。こんな諸々が面白さとやりがいです。
何のプレッシャーもなく穏やかに過ぎていく日々。その平凡な日々の中で音声訳のボランティアは、生活の中に緊張をもたらします。
マイクの前で本や広報誌を録音する。録音したものをパソコンで編集し、CDに書き込む。そのCDを会員さんに送る。これらは、音声訳のボランティアをしているからこその作業です。日常では使わない頭を使います。
思いっきり頭を使う数日間、私の活力になっています。
以上